「発表対象地域」の状況は3つ、「その他地域」の状況も2つ

津波警報などの発表イメージ

津波警報などの発表イメージ[引用元:内閣府「南海トラフ対応方針報告書」]

その他は「『臨時情報』発表前に被災した地域」と「被害想定対象外の地域」

そこで、この「『南海トラフ地震の前兆』を確認したときの対応方針報告書」と「『南海トラフ対応方針』検討の狙い」との内容を重ね合わせてみると、現時点での作業部会の活動成果物は
「気象庁から発表される『臨時情報』を活用して、(『臨時情報』の発表以降に起きることを事前には予知できないので)、『社会システムを維持しつつ犠牲者数を大きく減らすことを目的とする様々な対応方針』をめぐって積み重ねつつある作業の初期段階のもの」
という事実が浮かび上がってきます。

「臨時情報の発表」の瞬間には5パターンの地域住民が並存

ですので、「『初期段階であることからまだ対応方針を発表できない部分』については住民の皆さんが独自に考え行動すべきこと」というのが中央防災会議の基本姿勢だと受け止めて、「実際に『臨時情報』の発表された瞬間に地域住民の方々が置かれる状況」を仕分けしてみると、次の5パターンが日本国内に並存することになります。

(a)南海トラフ地震の被害想定対象地域内住民の中で、(「真夜中に」「早朝に」「昼前後に」「夕刻に」「夜間に」と様々なケースがありうるのですけれども)、けたたましい「緊急地震速報音」を受信した直後に激しい揺れに襲われ、「『臨時情報』が発表される前に(『マグニチュード7クラスの地震』か『マグニチュード8クラスの大地震』か『マグニチュード9クラスの巨大地震』がもたらす<大地の揺れと津波>によって)被災地化してしまった地域で生活する住民の方々」、

(b)「『マグニチュード8クラスの大地震』の発災をきっかけとして発表された臨時情報」が対象としている「(発生するかもしれない)マグニチュード8クラスの大地震が起きたときに<大地の揺れと津波>によって被災地化する可能性のある地域で生活する住民の方々」、

(c)「『マグニチュード7クラスの地震』の発災をきっかけとして発表された臨時情報」が対象としている「(発生するかもしれない)マグニチュード9クラスの本震が起きたときに<大地の揺れと津波>によって被災地化する可能性のある地域で生活する住民の方々」、

(d)「『ゆっくりすべり観測中に確認された特異現象』をきっかけとして発表された臨時情報」が対象としている「(発生するかもしれない)マグニチュード9クラスの本震が起きたときに<大地の揺れと津波>によって被災地化する可能性のある地域で生活する住民の方々」、

(e)衝撃を受けて「自分ができる被災地支援」に動き始められることはあっても、自らの身の危険や近未来の生活にかかわる不安を感じないレベルの発表として「臨時情報」を受け止めることになる「南海トラフ地震の被害想定対象外の地域で生活する住民の方々」

「住民生活イメージ」は5つ、「いのち・暮らしの守り方」はかなり共通

そしてこのことは、「臨時情報の発表」前後の「住民生活イメージ」について5つのパターン毎に想定してみる必要がある、ということを意味しますので、以下のページでパターン別の書き分けを試みました。

一方、「いのち・暮らしの守り方(=個々人に求められる自助減災行動メニュー)」については(可能な範囲で「最悪のパターンを想定して備える」のがベストですので、パターン別に書き分けた記事の後半に「最悪への備え」を踏まえた)ほとんどの部分で共通する記事を置きました。
「どのパターンのページから閲覧を始められる方が多くなるのか」を事前に予測できないところからのやむを得ない処置、とご容赦ください。

南海トラフ想定震源域のイメージ

「南海トラフ”前兆”臨時情報」と”いのち・暮らし”の守り方

2019年2月21日