「南海トラフ対応方針」検討の狙い

日頃からの防災対応の例

日頃からの防災対応の例[引用元:内閣府「南海トラフ対応方針報告書」]

「臨時情報」を「人命の尊重・社会システムの維持・生活の再建」に生かして

他方、「『南海トラフ対応方針』検討の狙い」については、
2018年9月1日に放送されたNHKスペシャル「南海トラフ巨大地震~迫りくる〝Xデー”に備えろ~」の中で、出演された(「ゆっくりすべり現象」を世界で最初に発見した)小原一成・東京大学教授と(作業部会主査の)福和伸夫・名古屋大学教授のコメントと映像に添えられたナレーションとを使っての紹介がなされていますので、
この番組内で言及されていたことの要約を試みたところ次のようになりました。

悔いが残る「『東日本大震災』での『臨時情報の発表できず』」

(1)東日本大震災に先立っても「ゆっくりすべり現象」は観測されていましたが、被災地域の皆さんに対して何らかのシグナルを出すことはできませんでした。

もし、(最大震度5弱でマグニチュード7.3地震だった)東日本大震災の前震が起きたときに「(自治体・企業・住民に向けて『本震』への注意を促す)臨時情報」が出されていたら、(津波到達想定地域から前もって避難してもらうことで)犠牲者を大きく減らせたはずです。

異常現象の確認で「臨時情報の発表」へ

(2)「公的分野での防災対応の計画づくり」などについて細目を詰める作業は続けていきますけれども、「被災地化する可能性のある地域住民の方々の人命を守りつつ、地域内での社会システムは維持していく」ために、
なんらかの異常現象を確認したら(「空振り」を恐れずに)気象庁から南海トラフ地震の被害想定対象地域内住民宛に「『1週間の避難』か『1週間の警戒』を呼びかける臨時情報」を発表します。

「臨時情報の発表」の後に実践して欲しいこと

(3)このうち、
(a)「『マグニチュード8クラスの大地震の発災に備えて<1週間の避難>と<その後1週間の警戒>とを呼びかけるレベル』の臨時情報」が発表されたときは「『高齢者』『要介護者』『子供』の避難」を確実に行って欲しいですし、

(b)「『(発生するかもしれない)マグニチュード9クラスの本震について<1週間の警戒>を呼びかけるレベル』の臨時情報」が発表されたときぐらいは「『それぞれの方々の立場』で『様々な場面での減災方法』」を実践し、「『臨時情報』というシグナルを生かして『人命の尊重』『社会システムの維持』『生活の再建』などに備えて欲しい」
と考えています。

「臨時情報の発表」の前から取り組んでおいて欲しいこと

(4)「南海トラフ地震の被害想定対象地域内住民宛に『1週間の避難』か『1週間の警戒』を呼びかける臨時情報」が気象庁から発表されたら、
「『<マグニチュード8クラスの大地震>か<マグニチュード9クラスの巨大地震>が発生するかもしれない』とされた地域で『(パニック買いによるものを含めての)水・食糧・ガソリンなどのモノ不足』が起きる可能性」が高いですし、
とくに「『<1週間の避難>を呼びかける臨時情報』が発表された地域では『避難生活の長期化からくる生活苦』などが社会問題化する可能性」が高いですから、
あらかじめ実行できる方々には「『臨時情報』が発表される以前から『ご自身の判断による防災・減災行動』に取り組んでおいていただきたい」と思っています。

南海トラフ想定震源域のイメージ

「南海トラフ”前兆”臨時情報」と”いのち・暮らし”の守り方

2019年2月21日