基本は「できる限りの『自助減災行動』で」
「公」に見放された先人からの忠告
私にはこれまで数百人の方の講演・講話をうかがう機会がありましたが、印象に残っているお話の一つに、ある経営コンサルタントの方の
「皆さん全員がいずれ信じられない状況に直面させられるでしょう。
私は、太平洋戦争中を旧満州で過ごしていたのですが、東京大空襲で自宅という不動産を焼失し、敗戦後のハイパーインフレによって親が残してくれた国債と貯金の価値もゼロ円になった中で、本土に戻ってきて必死に職探しをやりました。
当時、私よりもっと厳しい境遇に置かれた人々が数多くおられたことは皆さんもご承知の通りですけれども、自分自身の努力だけでは対応しきれない状況下に追い込まれることは大いにあり得ることと考えて、常に用心深く生きていってください。」
という20名程度の聞き手に対する講話がありました。
「マスコミと自治体内に『防災・減災を軽視する人』がかなりいる」という現実
今回、マスコミが「南海トラフ対応方針最終報告書」をあまりにも軽く扱ったところから「もう少し詳細な説明があってしかるべき」と考えて書き始めたこの投稿記事ですが、
結果的には「『南海トラフ巨大地震』をめぐって”個々人に求められる自助減災行動メニュー”」をご紹介する記事になってしまいました。
そのようになった背景には、「南海トラフ地震についての被害想定対象40都府県庁のサイト」と「首都直下地震についての東京都内の区市役所と町村役場のサイト」とのほとんどを閲覧してきたことで、「防災と減災への取り組みの充実度には驚くほどの格差があって(充実していることが確認できる少数派の自治体にお住まいでないかぎり)『公助』と『共助』に期待を抱かれることは極めて危険」という認識を持たされた、ということがあります。
体験したときに初めて分かる「自然災害の恐ろしさ」
宮城県民の200人に一人が遭難した「東日本大震災」から9年になりますが、「(『海溝型』『活断層型』などの)地震や洪水や噴火などの自然災害」は被災者の日常生活を(体験して初めて分かるレベルの)非日常生活へと激変させますので、
「事情・体調が許す範囲で構いませんから、どうかできる限りの『自助減災行動』をおとりになられますように」と付言した上で、この記事を終わらせていただきます。
ご自身や親類縁者の方々のご住所や転居先や転出候補地の「潜在的な危険度」を明示してくれる好サイトです。
チェックされたい都道府県名と市区町村名を入力できるのであれば https://disaportal.gsi.go.jp/ で「どの程度危険なエリアであるか」を調べておかれることを強くお勧めいたします。