「防災用ヘッドライト」の選び方と使い方

防災用ヘッドライト

防災用ヘッドライト

「両手を使える」というメリットがある道具

前回の投稿記事「『防災用ランタン』の選び方と使い方」である程度の使用イメージを持っていただけたと思いますが、
「防災用ランタン」は、卓上に置くなり天井から吊るすなりし、「(ほのかな明かりを用いて)暗闇の中での生活」を避けるための道具です。

一方、「防災用ヘッドライト」は、「(限られた範囲を明るくできる)片手で持つ必要のない懐中電灯」のようなものですから、
手荷物などを持って避難したり、転倒・散乱している家財を夜間に整理して「食事や睡眠用の場所」を確保する際などに役立つ道具です。

『防災用ランタン』の選び方と使い方」のページにある記述と重なりますので、このページの下の方に出てくる「『人気商品』の明るさ」についての詳述は避けますけれども、「『30ワット以下の白熱電球』に相当する明るさ」であろうが「『(恐らく2ワット電球程度の)懐中電灯』に相当する明るさ」であろうが、(そのメリットは被災後の個人レベルの復旧作業を体験しないと分かっていただけないのかもしれませんけれども)、「両手を使える」という大きなメリットを備えています。

個人的には、「防災ランタン」「非常用コンロ」「電気湯沸し器」と並ぶ、「何で被災の可能性が指摘され続けている環境下で生活していて『用意の必要性』に思いが及ばなかったのだろうか」と反省させられている防災グッズの一つです。

すべてがLEDライトを使用」へ

すべてがLEDライトを使用

「片手で持つ必要のない懐中電灯」的な広い意味での「防災用ヘッドライト」についてアマゾンのサイトで調べてみると、
すべてが(電池式か手回し発電式の)LEDライトを使用するものでしたが、
価格帯は149円(配送料は別途)から約29,000円までと幅広く、
その中には
ゴムバンド・ヘッドバンドの付いた「ヘッドライト
クリップ部を帽子のつばに差し込んだり可動式のクリップ部を帽子やストラップや胸ポケットに固定して使う「クリップライト
首から吊り下げて使う「ネックライト
つばの部分に数個のLEDライトが埋め込まれた「LEDライト搭載キャップ
などがあって、
さらに「ヘッドライト兼クリップライト」や「ヘッドライト兼ネックライト」といった複合製品も存在する
ということが分かりました。

人気商品は『単三』か『リチウムボタン電池』を使用」へ

人気商品は「単三」か「リチウムボタン電池」を使用

また、アマゾンのサイトでカスタマーレビューが100件以上ある製品はすべて「電池式LEDライト」でしたけれども、

5点あった「単三乾電池使用ヘッドライト」は
価格帯が1,060円~4,084円、
明るさが45ルーメン~300ルーメン、
連続点灯(実用点灯)時間が8時間~12時間

4点あった「リチウムボタン電池使用ライト」(ヘッドライト兼クリップライトが1点、クリップライトが2点、ネックライトが1点)は
価格帯が734円~1,330円、
明るさが13ルーメン~20ルーメン、
実用点灯時間が約15時間~約25時間

ですので、
「現時点で人気のある商品は『単三乾電池使用ヘッドライト』と『リチウムボタン電池使用ライト』」ということも分かりました。

大震災時に『かなり有効なアイテム』と痛感」へ

大震災時に「かなり有効なアイテム」と痛感

ところで、「『個人レベルの被災状況』のページ群」内の「会社での停電と通信の不調」のページで触れたように、
東日本大震災の翌日に「ヘッドバンドの付いたヘッドライト」を持参して出社してくれた人々がいて、私は「これがあれば昨晩の自宅内での復旧作業も両手を使ってもう少し効率よくやれたのに」と後悔させられましたが、
「防災用ヘッドライト」は真っ暗闇の中での片づけ作業という困難な課題を処理するためにかなり有効なアイテムなのだと思います。

『防災用ヘッドライトの常備』のお勧め」へ

「防災用ヘッドライトの常備」のお勧め

大雪の直後にスコップや長靴が店頭から消えてしまうように大震災で被災した直後にこの手のものを扱っているお店に在庫品が残っているとは思えませんし、
3月3日付の投稿記事「『防災用ランタン』の選び方と使い方』」にも書いたとおり、第一次石油ショックのときのトイレットペーパーのように何かの報道をきっかけとして広い意味での「防災用ヘッドライト」が店頭から一斉に姿を消してしまう可能性も無いわけではありません。

私は東日本大震災の二か月後に全国展開しているアウトドアグッズ店の店頭で「UCOのランタン兼懐中電灯」を購入した際に「エナジャイザーのヘッドライト」を限られた選択肢の中から併せ買いせざるを得ませんでしたけれども、
ご自身の置かれている状況や持たれている関心などを考慮された上で、
必要性を少しでも感じておられる場合には、最適と思われる「防災用ヘッドライト」を早い機会に選び常備しておかれることを、お勧めいたします。

追記事項

(投稿日:2015/03/05  更新日:2020/06/10)

なお、2019年秋の相次ぐ自然災害報道に触れる中で、普段は「携帯用ではない防災グッズ」を収納しているColemanのクーラーボックス(内容積=約26リットル)から「防災用ヘッドライト」を取り出したところ、
(「『防災用ランタン』の選び方と使い方」で触れている自宅の「中国製乾電池の液漏れが起きていた”防災用ランタン”」とは大きく異なり)、
有効期限15年程度の米国製単三型リチウム電池が使われていたところから、即試用することができました。

また、保存していたパッケージの両面に書かれていた「取り扱い説明」なども、当時エナジャイザー社が傘下に収めていた(カミソリとその関連商品を扱う)シック社日本法人によって日本市場向けに販売されていた製品という性格から全文日本語でしたので、非常に理解しやすいものとなっていました。
「防災グッズを購入されるときには『日本語で書かれた”取り扱い説明”』の有無にも配慮された方がよろしいのではないか」と思いましたことを付記させていただきます。