近畿地方が大きく被災する(陸側+低避難)ケースについての被害想定

サマリー

「南海トラフ地震」についての内閣府の避難所避難者数想定は「『近畿地方が大きく被災する陸側ケース（低避難率時）全体』では23人に一人、で大震災のときの『兵庫県の避難所避難者数（県民17人に一人）』を下回る避難度」としています。

また、内閣府の被害想定は「『近畿地方が大きく被災する陸側ケース（低避難率時）全体』では『死者数』が最大被害時（＝最悪の場合）に410人に一人、で大震災のときの『神戸市の死者・行方不明者数（333人に一人）』を下回る」としています。

さらに、最大被害時（＝最悪の場合）に、
「負傷者数（183人に一人）」は大震災のときの「兵庫県の負傷者数（138人に一人）」を下回るものの、
「死者・負傷者数（127人に一人）」は大震災のときの「兵庫県の死者・負傷者数（119人に一人）」とほぼ同じ、
「全壊・焼失建物数（48人に一棟）」が大震災のときの「兵庫県の全壊・焼失住宅数（県民53人に一棟）」を上回る
としています。

なお、最大被害時（＝最悪の場合）に上のようなことですから最小被害時（＝最良の場合）の被害・避難状況は各々より軽度なものになっています。

また、最大被害時（＝最悪の場合）の想定値が非常に厳しい府県であっても、地震の起き方によっては相対的に軽い被災になる可能性があります。

必要以上に大震災の発生を恐れることなく、被災後のつらい思いをできるだけ軽くするための個人レベルでの防災・減災への備えを可能な範囲でなされておくことも必要です。