2005年8月16日の宮城県南部地震 | 被災前史

2005年8月16日の地震の震央図

2005年8月16日の地震の震央図
[引用元:仙台管区気象台「宮城県に影響を及ぼした地震・津波の被害」]

もくじ


マグニチュード7.2の地震

地元紙が「宮城県南部地震(リンク先:文部科学省地震調査研究推進本部「宮城県沖の地震活動の評価」)」と呼んだ、2005年(平成17年)8月16日の11時46分に発生した、マグニチュード7.2の地震です。

宮城県川崎町では「震度6弱」、仙台市宮城野区五輪(仙台管区気象台内)では「震度5弱」、青葉区大倉(大倉ダム上流の気象庁設置無人観測点)と青葉区雨宮(仙台市青葉消防署内)では共に「震度4」を記録しました。

会社内で本箱が転倒、雑誌・書籍・書類も散乱」へ

会社内で本箱が転倒、雑誌・書籍・書類も散乱

この地震(リンク先:株式会社 復建技術コンサルタント「2005年8月 宮城県南部地震の災害状況調査」)では7月1日にオープンしたばかりの「スポパーク松森」という仙台市のごみ焼却場に併設されたスポーツ施設の温水プールのつり天井の9割が(「施工計画書」どおりに工事が行われず監査も不十分だったところから)落下して負傷させられた方々がおられて全国ニュースになりましたが、
個人レベルでは「耐震基準を満たしている建物内でも施工ミスから被災する可能性があるのだ」とこの事故から教えられました。

一方、「お盆休み」期間中でしたので会社の業務に支障は生じませんでしたし、在宅中の自宅内では何も起きずに済みましたが、
慌てて状況確認に向かった会社内では「デスク脇の本箱の転倒」と「そこにあった雑誌と書籍の散乱」と「デスクの上に山積みにしていた書類の散乱」とを初めて目にすることになり、数時間かけて一人で元へ戻す作業を初めて体験しました。
また、「こういうことが実際に起きるのだ」とよく分かりましたので、数日後には本箱の下に(その日に入手できた)転倒抑制ゴムを入れました。

追記事項

なお、このマグニチュード7.2地震の発生から1か月後に「被災体験記ノートへの投稿記事『東日本大震災の地震発生メカニズムについて』」に記したようなかたちでの東北大学大学院理学研究科附属地震・噴火予知研究観測センターを訪問する機会があり、
3人乗りの専用小型エレベーターで龍ノ口(たつのくち)渓谷へ降りて観測壕トンネル内に置かれた地震計を直に見せていただき、
地上へ戻って多くの観測所からのデータを集中記録・一括処理・解析するテレメータ室などで観測装置と分析システムの開発・運用状況を教えていただいた後、
(2020年1月の「講書始の儀」でご進講者を務められることになる)長谷川 昭教授より「地震の発生メカニズムと宮城県沖地震について」と題した講話を伺いました。

今は多くの方が知るようになっている「アスペリティモデル」ですが、初めてお聞かせいただいたことで、「マグニチュード7.4地震だった『昭和53年(1978年)宮城県沖地震』」の延長上で発生する可能性がある「大地震への自主防災対策」をさらに強く意識するようになりました。