被災後の生活 | 防災対策

冬の仮設住宅

冬の仮設住宅

おおむね5点の教え

被災後の生活についての防災資料と防災書籍の教えを大まかにまとめると

(1)「自宅で生活できる人は、ライフラインが復活するまで耐乏生活となるので、そのために必要な防災グッズを用意しておくことが必要」

(2)「自宅が生活できない場所になってしまった人は、公的支援のある避難所などへ避難せざるを得ないので、非常持ち出し品を用意しておくことも必要」

(3)「避難所の居住スペースは『だいたい1人につき畳一畳半くらい』など過酷な条件下での暮らしが続くので、ライフラインの復活後も自宅に戻れる状況にない人は、被災後の免疫力の低下を意識して生活していくことも必要」

(4)「自宅に戻れる状況にない人は、被災後『1~2 か月から半年程度の間に行われる応急仮設住宅やみなし仮設住宅や公営住宅への引越案内』などさまざまな救済措置の情報が掲示されるので、避難所出入口に置かれる掲示板を欠かさず見ることも必要」

(5)「建物と家財の損失を最小限に食い止めるために地震保険に加入しておくことが賢明」

といった内容になります。

行間に読み取れる『避難所生活の可能性も認識を』」へ

行間に読み取れる「避難所生活の可能性も認識を」

被災状況(思い知らされた防災対策の不十分さ)」のページ群に記したように、私自身は、「東日本大震災時に震度が6弱の地域にいたこと」と「準備していた防災グッズ」との組み合わせの中で、かろうじて「自宅での耐乏生活組の一人」となれましたが、
執筆者の方々の
「東日本大震災で『避難所』生活を送ったり『仮設住宅』で今も生活している多くの方々のことを知ってしまったのだから、皆さんは『巨大地震被災時には自分も同じような境遇に置かれるかもしれない』という認識の下で防災対策に取り組んで」
というお気持ちが強く伝わってくる内容となっています。

なお、執筆者の方々の多くは「防災専門家」ではあっても「被災後の生活の長期間体験者」ではありませんので、「復旧作業(体験して分かった復旧作業の大変さ)」のページ群に記したような「後片付けの深刻さ」への記述が少なかったり、「『避難所居住スペースの絶対量不足』を背景とする被災地域からの脱出をめぐっての個人レベルでの闘いのつらさ」にあまり触れられていないなど、幾分の問題点が残されていることについてはやむを得ないところだと思っております。

◀前のページ 3.被災時の対応策