身をもって知った自主防災の大切さ

火山噴火と首都直下地震との関係性

もくじ

噴火と地震の関係性をまとめたVTR

さらに、「第2部」に相当する「『火山噴火と首都直下地震との関係性』と『取るべき自主防災対策』の部」の第1のパートでは、
進行役の山﨑夕貴アナウンサーからの「続いては、今日も噴火のニュースありましたけれども、火山の噴火と地震の関係性について、見ていきたいと思います。まずはこちらをご覧下さい。」という紹介を受けて、

「つい3日前に起きた浅間山の噴火、さらには、口永良部島や阿蘇山などここ数週間の間に、日本列島のあちこちで火山噴火が相次いでいる。それに付随してなのか、多くの地震も頻繁に起こっていた。
そんな中、内閣府が、マグニチュード9以上の地震が起きた後、火山対策を考慮に入れるよう警告。
そう、政府も地震と火山の関係を危惧している。
というのも、世界を見渡すと、ここ100年間でマグニチュード9を超える地震が起きた後は、必ず火山が大噴火しているからなのだ。
しかし、何と東日本大地震の後は、いまだ火山が噴火していない。
もしかすると、内閣府が言いたいのは、東日本大地震によって引き起こす可能性がある火山の大噴火に気をつけろということなのか?
さらに、島村氏から驚くべき見解が。」という石坂浩二さんのナレーションがあり、

画面上に「スタッフ」と表示された人からの「逆に火山噴火によって地震が起きることがあるのですか?」という質問に対する
島村英紀先生からの「それは、ないことは決してない、と思いますね。火山噴火の大きなものが、首都圏直下型を引き起こすということは可能性としては十分あると思います。」という回答を間に挟んで、

「なんと島村氏は、地震が噴火に繋がるだけでなく、過去には噴火から地震を誘発した例も多くあったという。」という石坂浩二さんの続きのナレーションがあり、

島村英紀先生からの「一番有名なのは貞観地震というやつで、阿蘇山と富士山ですが、そういう噴火が起きてから貞観地震が起きたということで、いわば引き金になったんだと思いますね。(中略)そういった意味では世界的には大きな火山噴火があってから大きな地震を引き起こしたって例がかなりたくさんあると思います。」という「スタッフによるインタビュー」への回答の続きが放映された後、

「嫌な予感がする。東日本大地震があって、いまだ大噴火が起こっていない火山がこれだけの数存在する。
そのいまだ起きていない大噴火があろうことか首都圏近くの火山で起き、さらにその火山の大噴火の影響で首都直下地震が起きてしまったら。
首都はあの関東大震災を超える未曾有の大惨事に陥る危険性が。

それでは、ここで問題です。島村氏が考える首都直下地震を引き起こす可能性がある火山は四つあるのですが、富士山 吾妻山 草津白根山 あと一つはどこでしょうか? CMの後、その答えを発表。」という石坂浩二さんのナレーションが続きました。

『首都直下地震を引き起こす可能性がある火山』は四つ」へ

「首都直下地震を引き起こす可能性がある火山」は四つ

富士山 吾妻山 草津白根山 箱根山

また、「『火山噴火と首都直下地震との関係性』と『取るべき自主防災対策』の部」の第2のパートでは、
まず進行役の山﨑夕貴アナウンサーから「ということで、先ほどのVTRにもありましたけれども、富士山 吾妻山 草津白根山 あと一つはどこだと八木さん思いますか?」と質問を投げかけられたパネリストの八木亜希子さんが「今話題になっている箱根山か浅間山?」と答えた後、山﨑夕貴アナウンサーから「島村先生、お願いいたします。」という発言があり、

島村英紀先生が「おっしゃる通り箱根です。箱根は札付きの火山でありまして、過去にものすごい噴火、とんでもない噴火をしたことがあるんですね。6万年、6万年というと日本列島の歴史からすると本当『昨日』みたいなものですが、火砕流という怖いものを出しまして、それが、横浜まで50キロも流れたことがあります。火砕流というのは速さが新幹線並み、温度も300度ですから、まず助からない。それが今、大磯、平塚、茅ケ崎、みな人が住みついていますよね。そこへ流れついたことがあります。
それから、3200年前ですが、箱根は今1400メートルなのですが、3000メートルぐらいあったのが、上全部吹き飛ばしてしまったのですね。そういった大噴火もあります。
ですから、箱根がどんな噴火をするか、これから分りませんけれども、今まで大噴火をしたことがあることは確かです。」と答えられました。

『噴火と地震』についてのQ&A」へ

「噴火と地震」についてのQ&A

そして、第3のパートにあたるQ&Aのコーナーでは、次の三つの質疑応答がありました。

地震の後に火山が噴火してないのは不思議なのか?

一つ目は
パネリストの八木亜希子さんからの「噴火の規模がどれぐらいになるって今の状況から?」という質問に対する
島村英紀先生からの「世界的に見ても、これからある噴火がどれぐらいの規模で治まったかという予想が当たったためしは1度もありません。そういった意味では、なかなか分からないのですよ、学問的には。」という回答と、

これに関連するパネリストのヒロミさんからの「地球レベルでみるとさっきの噴火があってから5年後に地震というのは、5年なんていうのは何でもない? 何秒後という感じ?」という質問に対する
島村英紀先生からの「そう、何でもない。『明日』っていう感じです。ですから、1年かも知れないし、3年かも知れないし、7年かも知れないし、分かりません。」という回答と、

同じくこれに関連するパネリストの博多大吉さんからの「地震の後に火山が噴火してないっていうのは不思議なんですか?」という質問に対する
島村英紀先生からの「日本の場合、一応、御嶽山がしましたけれども、御嶽の噴火というのは、火山学的に言うと、ごく小さな噴火なんですね。火山学的に言うと、大きな噴火というのは、東京ドームで数えると250杯分、御嶽は4分の1杯しかありません。ですから桁が三つぐらい違う噴火を世界のあちこちでしているわけですね。
日本はこの100年ばかり、100年近くですが、大きな噴火が1回もない非常に不思議な状態がずうっと続いていたんですが、多分『3.11』をきっかけに、普通の状態、もっと噴火が多い状態に戻ってきているんだと思います。」という回答でした。

大噴火の前兆が全然分からない箱根山と富士山

二つ目は、 司会の松本人志さんからの「先生、何一ついいこと言われませんね。」という発言に対する
島村英紀先生からの「学者としてはですね。昔、大きな噴火があって、上半分が吹っ飛んだとか、それはすぐ頭の中に入っているものですから、どうしてもそれを言っちゃう。でも、これからの噴火がそういう大きなものであるかは全く分かりません。小さくて済むかも知れない。」という回答と、

これに関連するパネリストの八木亜希子さんからの「安心の材料とかは?」という質問に対する
島村英紀先生からの「例えば、浅間山は今までの100年間に50回噴火していますから前歴も分かっている。ホームドクターみたいな先生もいる。それから観測点もいっぱいある。浅間山についてはこれからどんなことが起きるか分かります。
分かっていない典型が箱根と富士山。箱根ではもちろん精密な観測はしてますが、それがどれくらいいったら危ないか、その限界が全然分からないんですね。富士山もそうです、一番最後の噴火が1707年、300年も前ですから、その前に何が起きたのか。例えば今、河口湖の水が減ったの、それから氷穴の氷が溶けたのという話がありますが、それが(大噴火の)前兆だったかどうかも300年前の何の記録もありません。」という回答でした。

火山の噴火にはどう備えるべきか?

三つ目は
パネリストの八木亜希子さんからの「噴火に備えるとか、どうしたらいいですか?」という質問などに対する
渡辺実先生からの「今のレベルだと島村先生もおっしゃっているように噴火の予知ってできないんですよね。ですから、やっぱり火山を背負って生活している方たち、あるいは火山に観光に行かれる時、これはその覚悟をして生活をし、その地を訪れる。
それからやっぱり、『その時に備える』ということは絶対にやっておかなければいけないのが、残念ながら『3.11』以降、火山も地震も活動期に入っている、といわれているんですね。それは、『静穏期でおとなしかった日本』と真逆のいま状況になりつつあるので、少しその辺は一人一人が自覚をしていかなければいけない。
桜島もいま非常に活発化してまして、今日現在でも600回を超える火山活動を起こしてるんですね。あそこもやっぱり大きな噴火が過去にあって、それにいつ繋がるのか、というのをいま注意深く見ているということです。」という回答でした。