身をもって知った自主防災の大切さ

被災者が考える「大地震の切迫性」

「大きな地震がまたあるかも」

ところで、1978年に宮城県沖地震が起きた6月12日は宮城県の防災の日に指定されているのですが、今年(2015年)のこの日に合わせて地元紙「河北新報」朝刊が1ページすべてを使って掲載した「不断の警戒 わが身も」という記事は、
「(東北大地震・噴火予知研究観測センター長の)松沢教授は『東日本大震災の余震は最低あと数年、影響は数十年続く。しばらくはM7の地震が毎年1度は起きてもおかしくない』と警鐘を鳴らす。」
で終わっていました。

翻訳すると、
「起きる可能性が指摘されている『マグニチュード8クラスの東日本大震災の最大余震』」、
「『今後30年以内の発生確率は不明』と評価されている『次の宮城県沖地震』」、
「『マグニチュード7.0~7.5程度、今後30年以内の発生確率は0.60%~1.0%』と評価されている『(仙台市中心部の地下を横切る)長町-利府線断層帯地震』」
などの大地震がいつ起きるか分からないからそのときに備えましょう、ということになるのですけれども、
こういった記事が新聞購読者にすんなりと受け入れられるのは仙台市民の多くが、「3月11日」だけでなく「4月7日」にも「震度6弱の地震」を体験し、物心両面で損害を受けたところから「大きな地震がまたあるかも」と考えているからだと思います。

首都圏で生活されている方々の多くが東日本大震災で辛い思いをなされずに済んだのは幸いなことでしたが、
そのことが「大地震の切迫性」への認識を緩ませ、不十分な防災対策の下で大地震の日を迎え、被災後に辛い生活を招き寄せることになりませんように、
と強く願っています。

(投稿日:2015/10/29  更新日:2017/05/19)

本ページ群にはグーグル社のSNS「グーグルプラスページ」への投稿記事を、長文ですのでページを分け小見出しを加えた上で、再掲載しております。
他の投稿記事のテーマと記事の冒頭数行については、下にあるグーグルプラスバッヂ内の「被災体験記ノート」という文字部分をクリックしてご閲覧ください。
なお、これまでの投稿記事のテーマ傾向にご関心がおありの場合には、右下の「これまでの「被災体験記ノート」投稿記事一覧」をご参照ください。