身をもって知った自主防災の大切さ

想定死者・負傷者数の多い区市町

26区市町で最大値が77人に一人以上

「(02)中央区」から「(27)目黒区」までの26区市町では、
その中には千代田区以外で昼間人口が夜間人口を上回っている14区市町のうち豊島区と武蔵野市を除く12区市町が含まれますが、
想定死者・負傷者数の最大値が阪神・淡路大震災の際の「神戸市の死者・行方不明・負傷者数(市民79人に一人)」を上回っています。

ですが、これら26区市町では、
「東京湾北部地震」が15区、
「元禄型関東地震」が1区1市、
「立川断層帯地震」が8市1町、
と最大値の想定されている地震タイプが異なります。

ということは、
「最大被害時(=最悪の場合)に53区市町村の中の26区市町(49%)で阪神・淡路大震災の際の神戸市の死者・行方不明・負傷者数を上回る人口比死者・負傷者数が一挙に発生」という想定になっているわけでないことを意味しますから、
より軽度の被災区市町村に行政業務の一部を成り代わってもらう余地がありうることもうかがえます。

なお、最大値でないにもかかわらず79人に一人以上の死者・負傷者数が想定されているケースまで見てみると、
上記した豊島区と武蔵野市を除く昼間人口が夜間人口を上回っている12区市町すべてで最小値も79人に一人以上になっていましたし、
「(01)千代田区」でも「(夜間人口がほとんどと思われる)早朝5時に発生」のケースで東京湾北部地震が起きた時には52人に一人と想定されていますので、
「同時にということではありませんが、千代田区を加えた27区市町で『神戸市の人口比死者・行方不明・負傷者数』を上回る死者・負傷者発生の可能性がある」
と言ってよいものと思います。