身をもって知った自主防災の大切さ

渋谷区での防災対策の基本

もくじ

可能な範囲でベストをお尽くしいただければ

東京都渋谷区のイラスト地図

東日本大震災の発生を踏まえて渋谷区についてこのような想定被害が公表されたわけですから、国や都や渋谷区役所はこれまでやってこなかったレベルの防災行政を展開し始めているのですが、ご自身・ご家族レベルでの防災対策の基本は多くの防災関連資料・書籍が記しているように「一人一人がわが事として防災・減災に備えること」です。

「東京都の被害予測にあるような事態が起きた時にはどうするか」「被災後の生活再建の日々が過酷なものとならないように今何をしておくべきか」といったことについて、可能な範囲でベストをお尽くしいただければ幸いと考えます。

区役所サイトの防災関連ページなどの閲覧をぜひ」へ

区役所サイトの防災関連ページなどの閲覧をぜひ

「東京23区サイトの中でベスト3位群の一つ」だけれど

なお、東日本大震災の後も小さな地震が多発している仙台市ですら、「やっぱり夜に実施しないと実践訓練にならない」という声が出て、被災から4年が経過した2015年に初めて「夕方から夜にかけて懐中電灯などを携行してもらっての、『仙台市の中心部直下を南西から北東に横切る長町-利府線断層帯が動き、最大震度7の地震発生』という想定での、住民避難訓練と避難所運営訓練」を行なえたぐらいです。

ですので、渋谷区民や渋谷区内で働く人々の多くが「起きて欲しくない」「発生しないかもしれない」という願望や希望的観測を持たれている状況下で、限られた数の担当スタッフの手によって改善されてきたものが、
(2016年2月の時点では23区中トップの板橋区役所サイトの防災ページ群[私的評価レベル:10/10]との間にある程度の充実度格差の存在を感じてしまいますが)、
渋谷区役所サイトの防災・防犯ページ群と外部に置かれた(ほとんどのページがモバイル対応版になっている)渋谷区 防災ポータルサイト[2サイト合わせて私的評価レベル:8/10]の説明の分かりやすさと閲覧性への配慮の際立った高さについて、制作に関わられた渋谷区役所の皆さんはその努力を正しく評価されてしかるべきと考えます。
が、制作関係者は「東日本大震災で震度5弱は経験しても震度6弱以上の地震で周りがどうなるかを体感していない方々」なのですから、それらのページ群に「記載しておいて欲しかったことが数多く取り残されている」のも、やむを得ないところかと思います。

被災体験記ノート投稿記事「『東京23区役所防災ページ群』の充実度比較」はこちらへ

辛い思いを避けるために必要な自助努力

いずれにしても、「巨大災害発生時には国や都や渋谷区役所がしかるべくやってくれる」という姿勢でいらしたら、「自力で危機から脱出し、被災後の困難が続く日々にできるだけ辛い思いをしないようにするための最善の手段は、自助努力による事前準備の積み重ねだったんだ」と、ご自身の体験を踏まえて、後日、きっと後悔されることでしょう。

不十分なところが残るとはいえ、渋谷区役所サイトの防災・防犯ページ群と外部に置かれた(ほとんどのページがモバイル対応版になっている)渋谷区 防災ポータルサイトにも地震・火山噴火・大雨・強風といった自然災害の発生にかかわる防災情報が掲載されていますし、そこからリンクが張られているジャンプ先外部サイトにはご参考になる記事・資料が存在しますので、お時間をおとりになれる方には興味を持たれた記事・資料についての閲覧を試みられることをお勧めいたします。

また、23区役所サイトの中では、渋谷区の他にも、板橋区品川区江戸川区という3区役所内に優れた防災ページ群が置かれていますので、「自助に役立ちそうな防災情報」に目を通され、それらを基にして関心を持たれた「自宅用と外出時用の防災グッズ」についてネットや店頭で調べて「巨大災害発生の日とそれに続く苦難の日々」に備えて用意しておくことなど、可能な範囲で必要な自助努力を積み重ねられることについても強くお勧めしたいと思います。