地震タイプと区市町村の避難者総数
51区市町で「7人に一人以上」
「(52)檜原村」と「(53)奥多摩町」を除く51区市町では、想定避難者総数の最大値が「7人に一人以上」になっています。
ですが、これら51区市町では、
「東京湾北部地震」が20区、
「多摩直下地震」が1区6市、
「元禄型関東地震」が2区6市、
「立川断層帯地震」が14市2町、
と最大値の想定されている地震タイプが異なります。
ということは、
「最大被害時(=最悪の場合)に53区市町村の中の51区市町(96%)で7人に一人以上の人口比避難者総数が一挙に発生」という想定になっているわけでないことを意味しますから、
避難所に行けなかった(あるいは避難所に入りきれなかった)避難者の一部がより軽度の被災区市町村で親族・知人宅などに疎開者として受け入れてもらえる余地がありうることもうかがえます。
避難者全体にかかる大きな負担
改めて言及するまでもなく、震災時には多くの建物が壊れたり焼失し、多くの方が負傷をし、社会インフラが傷むことなどで多くの方が生活面で多大な困難に直面させられます。
が、そのような状況下で比較的軽度の被災区市町村にあっても、
(1)自宅で安全に過ごせる見通しが無かったり飲食物が尽きてしまって避難所や疎開先に移られた方は制約の多い生活を強いられ、
(2)その中でも勤務先のある方は業務命令で出勤を求められなくてもお客様と社会のために無理を承知で出勤することになるなど、
かなりつらい思いをなさるものと推測されます。