東村山市での想定全壊・焼失建物数

全壊及び焼失建物数が2地震で39人～117人に一棟

「人口比で読む東日本大震災被害」のページに記したように東日本大震災での「宮城県の全壊・焼失住宅数は県民28人に一棟」の割合でしたが、それが地域社会に与えた打撃の大きさを私はいま改めて思い知らされていますし、
「人口比で読む阪神・淡路大震災被害」のページに記したように阪神・淡路大震災での「兵庫県の全壊・焼失住宅数は県民53人に一棟」の割合でしたが、それが地域社会に与えた打撃の大きさも今はかなり正しく理解できるようになったものと思っています。

ところで、この「東京湾北部地震」「多摩直下地震」「元禄型関東地震」「立川断層帯地震」という四つの地震についての被害想定の方は「『全壊・焼失住宅数』に加えて公共施設や商業施設や工場なども含めた『全壊及び焼失建物数』というより広い範囲を対象としている」という違いはあるのですが、
参考値として「宮城県の全壊・焼失住宅数（県民28人に一棟）」「兵庫県の全壊・焼失住宅数（県民53人に一棟）」と比較してみると、
東村山市で想定されている「首都直下地震としての『東京湾北部地震』と『多摩直下地震』、海溝型地震としての『元禄型関東地震』、活断層で発生する地震としての『立川断層帯地震』」という四つの地震のいずれかが起きて「全壊及び焼失建物数が市民39人～1,184人に一棟」という数字の最大値に近い被害を受けた場合は、
東村山市内に住んでおられる方も「相当深刻な事態」に直面させられるものと推測されます。

また、「区市町村のデータでは『全壊と全焼の重複分』が差し引かれていない」という問題もあるのですが、
東京都全体のデータで四つの地震の６シーンの「重複分」は０％～４％の範囲内におさまっていますので、
この問題に配慮した上でなお「相当深刻な事態に直面させられる可能性がある」と指摘することができます。

なお、四つの地震の想定値は
多摩直下地震では全壊及び焼失建物数が市民39人～100人に一棟、
立川断層帯地震では全壊及び焼失建物数が市民53人～117人に一棟、
元禄型関東地震では全壊及び焼失建物数が市民532人～830人に一棟、
東京湾北部地震では全壊及び焼失建物数が市民664人～1,184人に一棟
となっています。