身をもって知った自主防災の大切さ

地震保険加入のおすすめ

もくじ

「二重ローン」や「保険未加入」での苦しみ

東日本大震災から2年半の歳月が経過した時点で、津波被災地域を除いた仙台市内は、損壊した住居・施設の多くが取り壊されて空き地になったり新しい建物になったりして、市外から来られた方には「町並みはきれいだし、順調に復興中じゃないか」と誤解されかねない状況となっていました。
6年経った今は「空き地への『新しい住居』や『賃貸アパート』の建設」などが進み、被災時を知らない方が誤解を抱きかねないことへの懸念はさらに大きくなっています。

ですが、もともと住んでいらしたと思われる土地に建て直された住宅を見れば「よもや旧住居の住宅ローンの返済が残っている中で新住居用のローンを組んで(=二重ローン問題を抱えて)おられるのでは」とまさに他事ながら心配になったり、
空き地のままの宅地を見れば「地震保険に加入していなかったために住宅再建原資となる保険金を受け取れなかった(=地震保険未加入で傷つかれた)お宅なのかも」と思ったりするものですから、
日本損害保険協会のサイトで「地震保険の都道府県別加入率の推移」を調べてみました。

地震保険の都道府県別加入率の推移」へ

地震保険の都道府県別加入率の推移

宮城県は大震災時に全国2位、被災1年後には3割アップで全国1位に

その結果の一部を抜粋すると
全国平均は、
年々高まってきて2006年3月末に20%台にのり、
東日本大震災のあった2011年3月末には23.7%
2年後の2013年3月末には27.1%
宮城県は、
(2003年に「宮城県沖地震の発生確率は99%」というアナウンスメントがあったこともあって前年度より3.8ポイント急増して全国平均より2年早く)2004年3月末に20%台にのり、
2011年3月末には(全国平均を4割上回る)全国2位の33.6%
東日本大震災を経験した後の2012年3月末には9.9ポイント高まって全国1位の43.5%
さらに1年経過後の2013年3月末にも5ポイント高まって(全国平均を8割近く上回る)全国1位の48.5%
ということでしたので、
発生確率は99%の公表」は、被災者の被ったダメージを小さくすることに貢献した、適切な行政措置であったことがよく分かりました。

できれば被災前に地震保険へのご加入を」へ

できれば被災前に地震保険へのご加入を

「昭和53年宮城県沖地震(1978年)」が発生した当時の地元紙には「家屋の損傷の評価基準に問題があって『地震保険に加入していた意義を感じられない、保険料の支払い損だ』という不満の声が噴出している」という趣旨の記事が載っていたように記憶していますが、
その後の制度改正を土台とし、そこに上に記したような行政措置が加わって加入率が高まり、「被災者の被ったダメージ」をより小さくすることに貢献したものと思います。

その一方、地震保険に加入していなかったことで住宅再建原資を確保できずに困っておられる方のお話がひそやかに伝わってきているのも事実ですので、
「できることであれば被災される前に地震保険にご加入を」と強くお勧めをいたします。

(投稿日:2013/09/12  更新日:2017/04/04)

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